「フォトマスター検定」1級に合格しても写真は上手くならないけど、フォトマスターという称号が得られて満足度が高いというお話
みなさま、ご存知でしょうか?
フォトマスター検定!!
1級受けました…正直とても難しいです!
物覚えは悪いし、問題の意味はわからないし、世の中の文字は小さすぎて読めないし(老化)勉強するのは大変でした。
「写真とカメラの実用知識検定試験」と検定パンフに記載がありましたが、1級の試験内容は実用的かどうかは疑問です。もはやカメラや写真の専門家レベルだと思いました。
今回は2019年に受験したフォトマスター検定のお話です。
「フォトマスター検定」とはなんぞや?
2004年から始まったフォトマスター検定事務局が運営している写真とカメラに関する知識や技能を問う試験のことです。写真やカメラ業界では唯一の検定試験だと思います。
別に国家資格の「写真技能士」という資格もありますが、これは肖像写真撮影を専門とした営業写真館の人を対象にした資格です。
フォトマスター検定試験の対象者は
・写真を趣味にしていて、写真やカメラの知識を深めたい人
・プロのカメラマン、写真家
・写真を教える立場にある人
・カメラメーカーや小売業でカメラに関わる仕事の人
ということでプロからアマチュアまで、カメラや写真が好きなら誰でも受験することができるんです。
フォトマスター検定は4段階の階級とさらに1級合格者だけが受験できるEX(エキスパート)に分れています。
【フォトマスター3級】→趣味としてカメラを楽しむ、また学校の写真クラブや写真店の接客業務レベル。
【フォトマスター2級】→基本の知識をベースとして一般的から中程度の知識と技能を持つレベル
【フォトマスター準1級】→趣味を極め、上級程度の知識と技能を持つレベル。
【フォトマスター1級】→他人への指導を前提とし、写真とカメラに関して科学的に解説できるレベル。
【フォトマスターEX(エキスパート)】→写真の達人レベル。高度な知識と作品創作力、写真活動実績、指導性が必要。
試験は毎年一回だけで11月に全国各地の指定会場で行われます。その試験日に向けてとにかく勉強です!仕事の休みを利用して、図書館で一日中勉強する日々が続きます。
勉強方法としては、過去の問題集を買ってきて勉強しました。数々の意味不明な写真用語がじゃんじゃん出てきます。
「過焦点距離」「許容錯乱円」「コサイン4乗則」
は???
漢字だらけだし、コサインって数学じゃないですか???もう頭がパニックで不安だらけですが、受験料を払ってしまったのでやるしかありません。
とにかく過去問題を徹底的にやります。間違えた問題は見直し、問題に対して総合的に理解できるように勉強しました。正解した問題であっても、不安な用語があればそこも勉強します。何度勉強しても頭に入らないことはノートに書いて覚えます。意外と計算問題もたくさん出るので、公式もノートに書いておきます。
過去問題3年分ぐらいを勉強すると、出題される問題の傾向がわかってくるので、ある程度勉強する内容を絞り込むことができると思います。
合格基準は7割程度の正答率を合格基準としているようです。ということは70点ではギリギリなので、80点ぐらいが取れるように目標を決めて勉強しました。6割ぐらいまでは過去問題の勉強をしっかりやれば回答できるようになっていると思います。
全く予想していなかった問題に対して、どれだけ答えることができるかがフォトマスター検定1級の合格へのカギです。
フォトマスター検定1級の試験は”80分で80問”
試験当日、指定会場に着くと受験番号で決められた席に着席します。会場内はほとんどが男性でした。女性は1割ぐらいかと思います。やはり写真やカメラに深く興味があるのは男性の方が圧倒的に多いということですね。
試験時間は80分で問題は合計80問です。1問の問題に1分以内で回答しなければいけません。しかも問題文が長くて理解するのに時間がかかる内容もありますので、文章を読む読解力も必要になってくるわけです。
マークシート方式で三択から答える問題が主です。別紙の図版を見て解答する問題もあります。
答えに不安がある問題や、まったくわからない問題にはレ点チェックを入れておいて、後から再度見直しました。試験会場には時計が設置されているので1問1分で進行できているかも時々チェックします。
最後に10分余ったのでレ点チェックを入れた問題の見直しと、まったくわからなかった問題の答えを消去法で導きだし、あとは神頼み、勘で回答します。
フォトマスター検定1級に合格!!!
12月にフォトマスター検定ホームページ上で合格者発表があります。
自分の受験番号があれば合格となり、翌月の1月に合格証書とフォトマスター認定カードが送られてきます。
ご、ご、ご、合格です!!!良かったー!
今回めでたく合格しましたが、びっくりなのは合格率の高さです。
過去のフォトマスター検定試験1級の合格率は2〜3割程度でしたが、私が受験した2019年の1級合格率はなんと50.1%という高確率でした。1級を受験した人の半分が合格したというわけです。かなりラッキーな年に受験できたようです。
私の場合は仕事で活かせると考えたので受験をしました。自分の知識レベルを表す指標として1級を取得できたことはとても満足度の高いものでした。
初めはよくわからない写真用語や理解できないことがあり、難しくて合格は無理だと思っていただけに合格した時の達成感は最高でした。
昨年末に取得して一年になりますが、写真の腕が上達するわけではなく、フォトマスター1級でも写真のレベルは1級とは程遠いものです。相変わらず「記録写真のようなもの」しか撮れません。
作品と呼べる一枚を撮ってみたいです。
今この記事を読んでくださっているみなさまも、写真やカメラに興味がある方ばかりだと思います。これからの寒い時期、外出自粛もあり写真を撮りに行く機会も減ると思います。
自宅でカメラや写真の知識が得られるフォトマスター検定の勉強をしてみるのはいかがでしょうか?