カメラを持って夏の明日香村を歴史散歩
夏の間に書き溜めた”カメラ旅ログ”です。
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毎日暑くて外を出歩くのは大変ですが、きれいな夏空の青と白い雲を見るとどこかに行きたくなります。今回は歴史と自然豊かな奈良県明日香村の撮影地情報です。
●使用カメラ :フジフイルム X-T1
●レンズ:フジノン XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS
18mm F8 1/680 ISO200
明日香村は至るところに遺跡、古墳、石造物など歴史を感じる物がたくさんあり、昔の人々が残してきたものを解説を読みながら見て回ることができます。
有名な場所としてキトラ古墳や高松塚古墳、石舞台古墳などがあります。中には不思議なものや謎だらけのものもあり、とても興味深いです。写真の被写体としては地味なものばかりですが、実に奥深く、一枚一枚丁寧に夏の空気感も入れて撮ってきました。
20mm F8 1/300 ISO200
近鉄飛鳥駅です。ここからスタートです。明日香村なのに飛鳥駅??「明日香」と「飛鳥」の表記の違いは何でしょうね。諸説あるようです。あちこち回りたいので駅前のレンタルサイクルで自転車をお借りしました。
18mm F8 1/220 ISO200
20mm F6.4 1/350 ISO200
まずは「鬼の雪隠(せっちん)」雪隠???←トイレのことだそうです。つまり鬼のトイレですね。これはどうやって用を足すのでしょうか?笑
18mm F8 1/25 ISO200
次に「鬼の俎(まないた)」です。先ほどの「鬼の雪隠」とセットのようです。古墳の石室の一部のようですね。
次に出会ったのが「亀石」です。とても可愛いのでいろんな角度から撮ってみましたがこれがお気に入りのベストショットです。夏空とセットでとても可愛く撮れました。ちょっと笑っているようにも見えます。
しかしこの「亀石」の解説を読むと恐ろしいことが書いてました。「今、亀は南西を向いているが、もし西を向き当麻をにらみつけたとき、大和盆地は沼地になるという」
沼地になるという…!?可愛さとはかけ離れた暗黒な一面を見てしまいました。
8mm F8 1/300 ISO200
亀石をあとに自転車を漕ぎ続けます。どこまでも続く夏の田園風景に出会いました。農作業している人たちがベストポジションに来るまで待ち続けます。もっと右へ〜と脳内で念力を送り続けます。カメラマンは辛いです。日差しも強すぎてもう死にそうです。
18mm F6.4 1/30 ISO200
「ちょっとお休み」暑さで意識朦朧としてきたので休ませてもらいました。優しさが身に沁みます。
20mm F8 1/85 ISO200
ついに来ました!飛鳥寺!ここは日本最古のお寺です。6世紀から7世紀に蘇我馬子の発願で建てられ、御本尊の釈迦如来像(飛鳥大仏)がおられます。お寺の方から撮影許可をいただいたので撮らせていただきました。
50mm F2.8 1/60 ISO1600
18mm F3.5 1/40 ISO1600
当時の日本には仏像を作れる仏師がいなかったので、この仏像は百済から来た仏師によって造られたようです。不思議なことに右側からみると険しい表情。左側からみると穏やかな表情に見えます。
ここのお寺さんは珍しいことに御本尊の写真を撮らせてくれるんですね。これにはびっくりでした。タイミングや混み合ってるときは撮影できないこともあるかもしれないので、行かれる時は念の為、お寺の方に撮影可能か聞いてみてくださいね。
18mm F8 1/180 ISO200
お次は「飛鳥坐神社(あすかにいますじんじゃ)」です。こちらの宮司さんのお名前はなんと「飛鳥さん」だそうです。87代目ということでかなり歴史のあるお家ですね。
18mm F8 1/240 ISO800
ひっそりと厳かな神殿があります。ここは奇祭「おんだ祭り」が行われることで有名な神社です。どんなお祭りなのか興味のある方は調べてみてください。神事なのに宮司も大笑いする奇祭となってます。
カメラマンも多く来るみたいですね。
24mm F8 1/140 ISO200
自転車を置いて次は甘樫丘(あまかしのおか)へ登ります。ここは蘇我氏のお家があったところで、頂上の展望台からは藤原京跡や大和三山が一望できます。
24mm F5.6 1/85 ISO3200
最後は山登りです。5分で到着です。これは益田岩船(ますだのいわふね)と呼ばれているものです。明日香に来た目的はこれを見ることでした。
18mm F5.6 1/30 ISO3200
近寄ってみると岩に模様のようなものが掘られています。何を意味するのでしょう?
18mm F6.4 1/50 ISO3200
反対側から撮った写真です。これがいったい何なのか?文献も残っておらず謎のままだそうです。7世紀頃に造られたらしく、占星術の観測台に使ってたとか諸説あります。ここは足場も悪く、虫がすごく多いです。写真に写り込むほどまとわり付かれますのでご注意ください。
明日香村を一日回りましたが、まだまだ見てみたい場所がたくさんありました。特にキトラ古墳の石室内の壁画には感動しました。現存する世界最古の天文図や東西南北に描かれた四神の絵が綺麗に残っています。昔の人たちはこれで何を表現したかったのでしょう?想像するだけでワクワクしますね。
キトラ古墳の壁画は期間限定公開のようですのでホームページをチェックしてから見に行ってくださいね。