リコーオートハーフSEの使い方
本日のスペシャルゲストは「リコーオートハーフSE」です!!
かっこいいビジュアルです!こんなオシャレなカメラ見たことありません。このカメラとの出会いは5年前ぐらいでしょうか。職場の人からもらったもので、一目惚れしたカメラです!
リコーオートハーフのシリーズは過去にたくさんのモデルが発売されていて、どのモデルもステキなビジュアルをしています。
今回はリコーオートハーフSEの使い方を詳しく解説します。
リコーオートハーフSEの仕様
発売年月:1967年9月
形式:35mmフィルム ハーフサイズカメラ
レンズ:リコー25mm F2.8 3群4枚構成
フォーカス:2.5m 固定焦点
シャッター: 1/125(AE時) 1/30(フラッシュ時)
露出計:セレンメーター、針押さえ式AE
大きさ:巾 89mm 高さ67mm 奥行き 34.5mm
質量:350グラム
電源:不要、巻き上げはゼンマイ式
価格(発売時):14,800円 ケース・ストラップつき 黒仕上げは 15,500円
リコーオートハーフSEの特徴はゼンマイ仕掛けでハーフサイズカメラであるということ。ハーフサイズカメラは35ミリフィルム一コマに2枚の写真が撮れます。つまり36枚撮りフィルムなら倍の72枚撮影できるということです。ゼンマイ仕掛けなので巻き上げは自動です。
リコーオートハーフSEはこんな人におすすめ!
・ハーフサイズカメラに興味がある
・フィルムでたくさんの写真を撮りたい
・露出合わせもピント合わせもなし、シャッターを押すだけで簡単に撮れるフィルムカメラが欲しい
・小さいボディでコンパクトなカメラが欲しい
・オシャレなデザインのフィルムカメラが欲しい
リコーオートハーフの中古品はモルト劣化に注意
もらった時にはフィルムを入れる所から黒い粉がボロボロと出てくる状態でした。モルトが剥がれてしまい修復してからじゃないと使えないほどでしたので、掃除をしてモルトの張替えをしました。
モルトとはフィルムを装填する場所に貼られている黒いスポンジのようなもので、正式名称はモルトプレーンと言います。モルトには遮光や緩衝材の役割があります。
中古カメラの商品の状態で「モルト不良」とか「モルト劣化」と書かれているのを見たことがあると思います。モルト不良だとフィルムが感光してしまい、写りに影響してしまうので購入時には注意が必要です。
とくにリコーオートハーフのシリーズはモルト不良の個体が多いようですので、必ずチェックしましょう。モルト交換済みのものを買う方が良いですね。
モルト不良。剥がれ落ちてボロボロの状態
シャッターが切れない時は
フィルムが入っている場合はフィルム巻き上げノブをWINDと書かれている矢印の方向にぐるぐると回しましょう。止まるまで回すと30回ぐらいはシャッターが切れるようです。またシャッターが切れなくなったら同じことを繰り返せば動いてくれます。
基本的にリコーオートハーフSEはフィルムを装填しないとシャッターが切れないようになっています。ただし、裏蓋を開けた状態でスプロケットを左側のフィルム巻き上げ側に止まるまで回すとシャッターが切れるようになります。中古カメラ屋さんで見つけた時はこの方法で動作確認をしてください。
フィルムの入れ方
フィルム巻き戻しクランクを下の写真のように矢印方向に上げます。フィルムを入れたら巻き戻しクランクを押し入れます。
フィルムの先端を引き出してスプールのフィルムくわえ口に差し込みます。フィルムのパーフォレーションとスプロケットがかみ合うようにしてください。スプリング巻き上げノブを回してフィルムを少し巻き上げます。
フィルムに弛みがないようにしたら裏蓋を閉めます。スプリングが止まるまで巻き上げたら撮影開始です。フィルムカウンターが壊れていなければカウント1から始まると思います。
リコーオートハーフSEの使い方
フィルムを入れたら次に露出ダイアルを回します。
まずは使用フィルムの感度の設定です。ダイヤルを回して設定しますがダイアルが少し回しにくい仕様になっています。ISO400のフィルムなら400の数字に合わせましょう。
次に絞りの設定ですがダイアルをA(オート)に合わせます。
絞りがA(オート)ならシャッタースピードは1/125に固定されます。
A以外に合わせた場合はシャッタースピードは1/30に固定されます。
あとはシャッターを切って行くだけです。ゼンマイ仕掛けなので自動で巻き上げしてくれます。ピント位置は2.5mに固定されているので近づきすぎるとピントが合いません。でも近づきすぎてボケボケ写真もなんだかイイ感じになります。
ファインダーを覗くと中央に丸が見えます。黄色なら撮影可能状態です。丸が赤色なら露出不足のサインです。シャッターは切れますが暗い写真に仕上がってしまいます。
フィルムの出し方
フィルムカウンターで確認し、撮影が終わればフィルムを巻き戻ししてからフィルムをカメラ本体から取り出します。
① スプリング巻き上げノブを「⬅︎WIND」と書かれている方向とは反対側に回します。
② ノブの赤い印を「REWIND POSITION」と書かれている赤い矢印と合わせます。
③ 合わせたら巻き戻しボタンを押し、シャッターを切ります。そうするとジーっという音がしてスプリングが開放されます。
④ フィルム巻き戻しクランクを起こして矢印の方向にゆっくり回してください。巻き戻しクランクが軽くなれば巻き戻し完了ですのでフィルムを取り出せます。
本来リコーオートハーフSEにはホットシューはつきませんがこれには付いています。後期モデルなのかもしれません。しかも私のカメラはフィルムカウンターが壊れているようでカウントは50辺りを指したまま動いていません。困ったことに何枚撮れているのかわからないので自分でカウントしながら使っています。
さらにフィルムの巻き戻しもできません。巻き戻しクランクが空回りしているようなので撮り終わったらダークバック内でフィルムを取り出し、手動で巻き戻しをしています。
私が持っているような不完全な個体に出会ってしまったら世話の焼けるヤツですが、味わいのある写真を撮ってくれるので良しとしています。
ゼンマイ仕掛けのハーフカメラ、リコーオートハーフSEいかがでしょうか?